1. TOEFL


TOEFLとは

TOEFL (Test of English as a Foreign Language)は、英語圏以外の国の学生が主としてアメリカの学校へ留学する際に英語能力を証明するためにスコア提出を義務づけられているテストです。米国の大学を卒業した人は受ける必要はありません。

TOEFLは3つのセクションからなりたっています(セクション1:リスニング、セクション2:グラマー&ライティング、セクション3:リーディング)。ちなみに日本では、私がTOEFL受験まっただなかであった2000年10月より、それ以前のPBT (Paper Based Test)からCBT (Computer Based Test)に切り替わりました。それに伴い、満点もPBTの677点満点からCBTの300点満点に変更になりました。


私の悪戦苦闘の過程

TOEFLについては、私は実に苦労しました。ちなみに私のTOEFL本試験のスコア推移は以下のとおりです。これはかなりやばいスコアです。

Date

Total

Sec.1

Sec.2

Sec.3

essay

Remarks

04/15/00

573

59

57

56

--

早稲田予備校。初のTOEFL本試験も、思ったよりも高スコアが出る(特にリスニング)。
これならもう少しやれば簡単に630いくのでは、と思い慢心する。

07/08/00

577

53

58

62

--

四谷の日米会話学院。5月キャンセル、6月試験中止のため三ヶ月ぶりの受験。6月の試験の
振り替えで、「部屋が小さく音質がいい」と大人気の日米会話学院をゲット。手応えはばっちりで
あったものの、リスニングのスコアが急落で大ショック。

07/15/00

553

53

55

58

4.0

東京ビッグサイト。超大部屋で、音質最悪。自己最低点をマーク。かなり焦り始める。
とりあえず、水上バスで帰る。

08/26/00

583

57

60

58

4.0

東京水産大学。鯨の骨の標本に興味津々。真夏、汗をだらだらかきながらの受験。GMAT受験
も始まる。前月よりも良かったものの、まだまだ。

09/16/00

577

55

59

59

3.5

国際聖マリア学院。ついにPBT最後の月。「リスニング満点だよ」よ自信満々で帰宅も、結果
最悪。先の見えぬまま、いよいよCBT突入決定。

10/14/00

253

24

26

26

4.5

新横浜。初のCBTで勝手が分からぬままの受験。戸惑いつつも253点(PBT換算610点)と、
一応自己ベストをマーク。リーディングがPBTに比べ、驚くほど簡単に。「俺ってCBT向きの
人間?」とややいい気になる。

11/04/00

247

22

24

28

4.0

新横浜。リスニングのスコア低下。

12/02/00

253

22

26

28

5.0

新横浜。リスニングまたも22点。トータルも再び253点。絶対に避けたかったTOEFL受験の
年越しが決定。いくつかの学校には、10月のスコアで提出。

01/09/01

257

25

24

28

4.0

新横浜。リスニングで初めて25点(PBT換算61点)をマーク。ライティングを死ぬほど書いたため
「絶対6.0で、トータル270だ」と思いこむも、なぜかライティング4.0でスコア急落。しかし、一応
自己ベストでもあり、リスニング25でもあり、これにてTOEFLは終了とし、差し替え手続に入る。

私は全部で9回(PBT5回+CBT4回)TOEFLを受験しました。(2000年5月は奨学金の試験のため、TOEFLはキャンセル。2000年6月は、あの有名なETSのボーンヘッドがあり、翌7月に二回受験)正直TOEFLには良い思い出がありません(笑)。PBT時代のあの音楽を聞くだけでむかむかします。嫌な試験です。嫌いは嫌いなりに色々と思い出はありますが。

最終的に最も「まし」だった2001年1月のスコアを提出しました(一部の学校にはまず2000年10月のスコアを提出して、後で差し替え)。カウンセラーからは「まだやめるな。諦めるな。257点では足りないぞ」と言われていましたが、1月でやめてしまいました。

受験対策には、某予備校に二月から通いました。5月頃には模試で安定して630点レベルを出すようになり、「もうOK」と勘違いをして、力をGMATにややシフトしてしまいましたが、結局本番ではついぞそのスコアは出ることなく終わりました。この原因としては、模試のレベル自体が本番よりも相当低かったということもありますが、すぐ調子に乗って力を抜いてしまう自分の側の問題が大きかったと考えています。


TOEFL勉強方法

言うまでもないことですが、CBT257点(PBT換算613点)の奴の言う勉強方法はあまり信用できません(笑)。もっと高得点をとっている人のアドバイスを聞いてください。ここでは、主として「こうすべきではなかったんですか自分自身?」という反省を中心に述べていきます。

基本は単語力

受験勉強を始めた当初の単語力不足は、深刻でした。2000年2月から本格的に勉強を開始しましたが、まあ単語が分からないことわからないこと。はじめてTOEFL模試を予備校で受けた時のスコアは、500点でしたが、特にリーディングでは、知らない単語が1パッセージに数十個はあり、ほとんど「穴埋め文章」を読んでいる状態でした。当然、スピードも遅く、細かい意味も掴めません。

もちろんリーディングだけでなく、リスニング・文法・ライティングセクションすべてに単語力は関わってきますので、何はさておき単語力の増強、が必要でした。ボキャビルは筋トレ的な地味な作業ですが、絶対的に必要なトレーニングです。ビジネススクールに留学してからも日々のリーディングで単語力のなさを痛感しています。『「何か他に効果的な記憶法はないだろうか」などと甘えたことを言っていないで、ゲロ吐くまで単語を地道に覚えろ!甘えてんじゃねえよ馬鹿!』というのが当時の自分に対して贈る言葉です。

自分なりにはかなり一所懸命に単語力増強をしたつもりではいましたが、今になって思えばやはり「甘かった」といわざるをえないでしょう。具体的には、神部孝氏のかの有名な「TOEFL英単語3800」などで単語を覚えるとともに、知らない単語をどんどんEXCELでまとめていきました。が。。。8月頃には、かなりこの作業にも飽きてしまいました。

セクション1:リスニング

とにかく聞くしかないでしょう。私は、「リスニング力向上にはディクテーション(耳で聞いて紙に書き写していくトレーニング)が有効」というアドバイスを予備校の講師から受け、これを試してみましたが、あまりにも単調な作業で退屈だったため、一ヶ月少々でこれをやめてしまいました。しかし、たしかにこの間リスニング力は一番伸びたような気がします(検証しようがないですが)。また、再生スピードを変えられるウォークマンを買ってきて、市販のTOEFLリスニングテープや予備校のリスニングテープを1.5倍程度で会社の行き帰り一日計二時間強聞いていました。これも本番で「けっこう遅いな」と思える点で精神的な効果はあったと思います。まあ、しかしセクション1で25点取るのに9回かかった私の勉強法はあまり参考になりますまい。友人の中には「映画をDVDで繰り返し見る」「頭の中で絵を思い浮かべながら聞く」「頭の中で常にディクテーションする」など様々な勉強法を試している方々がいました。

今もう一度TOEFLのリスニングの勉強をし直すとしたら、おそらくディクテーションに相当程度の時間をかけるだろうと思います。

セクション2:文法&ライティング

文法については、多少TOEFL特有のひっかけなどもあるため、それらを効率的にカバーするためには予備校の授業が有効であるように感じました。あとは予備校の教材を何度か解いておけば大丈夫なのでしょう、きっと(あまり説得力ないですな、私が言っても)。ライティングについては、GMATのAWA講座(プリンストンレビュー)を夏前に受けたのですが、これは結構有効であったと思います。11月12月になると死ぬほどエッセーを書くので、TOEFLのライティングでボリュームある文章を書く分には何ら問題はなくなります。しかし、そんな遅くまでTOEFLを受験しつづけている、ということ自体がそもそも問題であったりします。

セクション3:リーディング

PBTでは結構苦手で時間が足りなくなっていたリーディングですが、CBTになった瞬間なぜか時間が余るようになりました。間違いなくセクション3の難易度は下がったと思います。しかしこれも満点を取ったことはありません。リーディングの勉強法としては、語彙を増やす以外には、とにかく英文を多く読むしかないのだと思います。英文雑誌を暇があれば読むように心がけてはいました。